演奏経験あり:DTMの金管楽器(ブラス)打ち込みの注意点

金管楽器を演奏しているリス

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ザピ

この記事では、トランペット演奏経験のある筆者が、DTM金管楽器(ブラス)打ち込みで気を付けたいポイントをまとめています。
ぜひご参考にしてみてください。

目次

はじめに

トランペット、トロンボーン、ホルンなどの金管楽器(ブラスは、ポップスやオーケストラなど、様々なジャンルで活躍してくれる楽器です。

DTMにおいても、金管楽器の音を取り入れたい方は多いのではないでしょうか。

その際、リアルな金管奏者の方に録音してもらうのはハードルが高いため、多くの場合は打ち込みで対応することになるかと思います。

筆者は、トランペットをプロの先生に6~7年ほど習っています

そこで、演奏経験者の目線から、金管楽器(ブラス)打ち込みでリアリティを出すために気を付けたいポイントをまとめてみました。

筆者はトランペットしか吹いたことがないのですが、金管楽器は構造や演奏方法の共通点が多いため、なるべく金管楽器全般に応用できる部分をまとめました。

ぜひご参考にしていただけたらと思います。

※DTMでどんな表現をするかは自由であるため、現実的には無理のあるような演奏を打ち込むことも、決して悪いことではありません。

金管楽器(ブラス)の打ち込みで気を付けること

金管はバテやすい楽器

金管楽器は、マウスピースに口を当てて吹き、その際に発生する唇の振動によって音を出す仕組みになっています。

このような演奏方法の性質上、金管楽器は口がバテやすいという特徴があります。

口がバテると、唇がうまく振動しなくなり、音がかすれたり出なくなったりします。

上手な人ほど、バテにくい効率の良い吹き方ができますが、それでも全くバテないということはありません。

曲の長さや難易度などにもよりますが、一曲を通して吹きっぱなしというのは、金管奏者としては結構しんどいことが多いです。

口のバテだけでなく、呼吸が疲れるという問題もありますね。

そのため、金管楽器を適度に休ませてあげるようなアレンジを心がけると良いでしょう。

金管楽器の大きな音を常に鳴らし続けるよりも、ここぞというところで登場させることで、曲にメリハリが生まれる場合も多いと思います。

高音は難しい

金管楽器は、高音域の音を出すのが難しい楽器です。

プロの奏者でも、安定して出せる高音域には限界があります。

例として、トランペットの高音の目安に、High B(ハイベー)と呼ばれる音があります。

High B♭とは以下の音です(映画「スター・ウォーズ」のメインテーマも、この音で始まりますね)。

High B♭以上の高音は、どんなトランペット奏者でも常に安定して出せるというわけではありません。

そのため、High B付近やそれより上の音がずっと続くようなアレンジは避ける方が無難です。

ほかの金管楽器についても、楽器ごとの高音の限界を把握したうえでアレンジを考えるとよいでしょう。

素早い跳躍も難しい

多くの楽器で、離れた音に素早く跳躍する演奏は難しいと思いますが、金管楽器においても、跳躍は特に難しい演奏の一つです。

音を上げ下げするとき、手や指の動きだけでなく、息のスピードや舌の位置など、さまざまな要素をコントロールする必要があるためです。

このため、素早い跳躍を多用するようなアレンジはなるべく避けるほうが良いと思います。

小さい音は結構いける

金管楽器は、音が大きいイメージがあるかもしれませんが、実は結構小さい音も出せます

同じ管楽器である木管楽器と比べると、金管楽器はダイナミクス幅が大きい楽器と言えるでしょう。

※「木管と金管のどちらが優れているか」というような話ではありません。

音量を大きく変化させる表現を取り入れると、より金管楽器の持ち味を活かした楽曲になると思います。

まとめ

以上、金管楽器(ブラス)の打ち込みにおいて気を付けたいポイントをまとめてみました。

リアルな演奏感を求める場合、今回まとめた注意点を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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