DTMのためのパソコン選びの基本知識(オプション編)

パソコンのパーツを眺めているリス

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ザピ

この記事では、DTMのためのパソコン選びに必要な、各種オプションについて解説します。
ぜひご参考にしてみてください。

目次

はじめに

DTMを始めるにあたり、パソコン選びは重要なステップです。

今回は、CPU、メモリ、ストレージなどの基本スペック以外に注目すべき、各種オプションについて解説します。

特に「BTOパソコン」と呼ばれるパソコンを購入する場合に、この記事で説明するオプションがよく登場します。

BTOパソコンは比較的自由なオプション選択が可能で、DTMをする人も良く利用する購入方法です。

BTOパソコンを購入する場合はもちろん、それ以外の方法で購入する場合も含め、オプション選びの参考にしていただけたらと思います。

パソコン選びの際に検討が必要なオプション

マザーボード

マザーボード(マザボ)は、パソコンの中枢部となるパーツです。

CPU、メモリ、ストレージ、グラボ、その他のパーツはこのマザーボードを中心に取り付けられ、パソコンを動かしています。

マザーボードの種類により、搭載できるCPUや、メモリやストレージの拡張性(スロット数)などが変わってきます。

さらに、以下のような仕様もマザーボードによって異なるので、確認が必要です。

  • USBポート(ポート数、Type-AかType-Cか、2.0や3.0の規格など)
  • HDMIポート
  • 有線LANポート
  • Wi-FiやBluetooth対応の有無

CPUクーラー

CPUクーラーは、CPUから発生した熱を冷却するためのパーツです。

CPUを熱のダメージから守るためにも、CPUクーラーの選択は重要です。

CPUクーラーには、空冷水冷の2種類があります。

空冷は、ファンの回転により空気を循環させ、熱を冷却する方式です。

一方水冷は、パイプ内を(クーラント液)が循環することで、熱を冷却する方式です。

それぞれにメリットとデメリットがあるので、以下に簡単にまとめます。

ただし、製品によって性能はさまざまであるため、あくまで一般的な傾向となります。

項目空冷水冷
メリット・水冷よりもメンテナンスが楽
・水漏れのリスクがない
・空冷よりも冷却性能が高い
・空冷よりも静かな場合が多い
デメリット・空冷よりも冷却性能が劣る場合が多い
・空冷よりも音が大きい場合が多い
・水漏れのリスクがある
・寿命が来た時の交換が面倒
空冷と水冷のメリット・デメリット

上の表からは、空冷は冷却性能が低く音がうるさいように思えるかもしれませんが、性能が良いものを選べば、ある程度その問題は解消できます。

なお、水冷には本格水冷簡易水冷というタイプがありますが、自作パソコンでなければ簡易水冷が一般的です。

CPUグリス

CPUグリスは、その名の通りCPUに塗られるグリスです。

このグリスは、CPUの熱を効率よく逃がす役割を持っています。

あるパソコンショップの店員さんによると、グリスの種類にそこまでこだわる必要はないそうです。

ただ、熱伝導の性能にこだわりたい方は、いろいろと調べて検討してみるとよいでしょう。

また、グリスは消耗品のため、塗り替えが必要になるタイミングがあります。

必要な塗り替えの頻度はグリスの種類によって異なるようなので、そのあたりもチェックしておくと良いでしょう。

ケース

ケース(パソコン本体)のサイズや内部構造は、排熱効率、静音性、拡張性などに影響します。

デザインも、モチベーションに繋がる要素になるかもしれません。

また、ケースの前面背面に取り付けるファンの種類や数も選べることが多く、これも排熱効率に影響します。

光学ドライブ

光学ドライブは、CDやDVDなどの光学ディスクを読み込むためのドライブです。

頻繁にCDやDVDを使う場合は内蔵しても良いかもしれませんが、必須ではありません。

内蔵しなかったとしても、外付けのものも売られているので、必要になった時に購入するのも手です。

サウンドカード

サウンドカードは、パソコンの音声の入出力の品質を強化する拡張パーツです。

サウンドカードがなくても、基本的にはマザーボードのサウンド機能によって音は出ます。

DTMにおいて音質を求めるのであれば、オーディオインターフェースを使用するほうが適しているため、サウンドカードの必要性は低いと思います。

電源ユニット

電源ユニットは、パソコンの各パーツに電源を供給するためのパーツです。

電源ユニットの電源供給能力を表す値として定格容量(W)があり、650W、850W、1000Wなど製品によって様々です。

定格容量は、パソコンの各パーツが必要とする電力を十分賄えるだけの量が必要です。

特にグラフィックボードの使用電力は大きいため、グラフィックボードを使う場合は必要な定格容量も大きめになることが多いです。

ただし、使用する電力に対し定格容量が大きすぎると、変換効率が悪くなり発熱量が大きくなるなどのデメリットもあるので、適切な容量を選ぶことをおすすめします。

OS

OS(Operating System)は、WindowsやMacなどの、パソコンを動かすための基本ソフトですね。

筆者はWindowsユーザーのため、Macについては説明できず申し訳ありません。

ここではWindowsの説明のみとなります。

多くの場合、「Windows 11 Home 64bit」を選べば問題ないでしょう。

「Home」ではなく「Pro」というエディションもありますが、一般的なユーザーには必要ないことが多いです。

Windows 10との互換性が心配という方もいるかと思います。

ただ、Windows 11はWindows 10との互換性が高く、動作しないソフトはめったにないと思われます。

また、Windows 10のサポートは2025年には終了する予定のため、使い続けることはあまりおすすめできません。

とはいえ、念のため現在使っているソフトや、これから使いたいソフトのシステム要件は確認しておくことをおすすめします。

Microsoft Office

Word、Excel、PowerPointなどのMicrosoft Officeをインストールして使う場合は、オプションとして選択します。

ただ、オンライン版の「Microsoft Office Online」は無料で使えるため、オンライン利用のみでよければこちらを利用するのも手です。

セキュリティソフト

Windowsに標準で搭載されているWindows Defenderは非常に優秀なセキュリティソフトのため、サードパーティー製のセキュリティソフトの追加はあまり必要ないかもしれません。

しかし、サードパーティー製のソフトに何か魅力を感じる点があれば、そちらを選ぶのも手です。

パーティション分割

パーティション分割は、ストレージの使用領域を分割する設定です。

例えば、もともとCドライブのみが割り当てられていたSSDをパーティション分割し、「Cドライブ|Eドライブ」などのように、別々のドライブとして使用することができます。

こうすることで、例えばCドライブをOSやアプリを入れる専用のドライブにし、Eドライブには音源ライブラリを入れるなど、用途の使い分けができます。

パーティション分割は必須ではありませんが、以下のようなメリットがあります。

  • システムに問題が起きた時に、OSがインストールされたドライブだけを初期化することができるので、その他のドライブのデータを消去・入れ直しするリスクを防げる
  • OSがインストールされたドライブの容量がその他のデータにより圧迫され、システムの動作が重くなるのを防げる

パーティション分割はWindowsの設定で比較的簡単にできますが、間違ってデータを消してしまうリスクもあるため、慎重に行う必要があります。

オプションとしてメーカーに代行してもらえる場合があるので、自信がない人は利用するのも良いでしょう。

まとめ

パソコン選びの際に検討すべきオプションはさまざまなものがあるため、それぞれをよく確認・検討することをおすすめします。

この記事が参考になれば幸いです。

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