DTMのためのパソコンの選び方ガイド

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ザピ

この記事では、DTMのためのパソコン選びのポイントについて解説します。
ぜひご参考にしてみてください。

目次

はじめに

DTMを快適に行うために、パソコン選びは非常に重要です。

しかし、パソコンのメーカーや商品は多岐にわたり、最適なものを選ぶのは大変なことです。

筆者もパソコン選びにはとても苦戦し、リサーチ・検討のために長時間を費やしました。

この記事では、そのような筆者の経験を基に、DTMのためのパソコン選びのポイントを共有したいと思います。

これから新しいパソコンを買ってDTMを始めたい方や、パソコンを買い替えようと思っている初心者の方の参考になれば幸いです。

パソコンを構成する主要なパーツ

はじめに、パソコンを構成する主要なパーツとして、CPUメモリストレージグラフィックボードについて簡単にまとめておきたいと思います。

CPU

CPU(中央処理装置)は、パソコンの「」に相当し、計算やデータ処理を担当します。

DTMでは、DAWプラグインを動作させるために、CPUの処理速度が重要になってきます。

メモリ

メモリ(一時記憶装置)は、パソコンの「作業台」に例えられることが多いパーツです。

複数のデータを同時に扱う場合に、一時的にデータを保存し、パソコンがスムーズに動作するための役割を担います。

DTMでは、複数のトラックやサンプルを同時に処理することが多いため、メモリの容量が重要になってきます。

ストレージ

ストレージは、データやファイルを長期間保存する「倉庫」の役割を果たします。

読み書き速度の速いSSDと、SSDほど速くはないもののコスパに優れるHDDがあります。

DTMでは、SSDとHDDそれぞれを、何のデータの保存のために、どのくらいの容量用意するかが重要なポイントになります。

グラフィックボード

グラフィックボード(グラボ)は、映像を表示するための専用パーツで、画像処理を担当します。

DTMだけの用途であれば、絶対に必要というパーツではありませんが、ミュージックビデオなどの動画制作や、AIによる画像・動画の生成なども行いたい場合は、グラフィックボードも必要になってきます。

パソコン選びのポイント

主要なパーツのスペック

必要なスペックは人それぞれ異なる

まずは、上記で説明した主要なパーツのスペックがどのくらいあればよいかを検討することが重要です。

とはいえ、必要なスペックは、DTMでどのような音楽を作りたいかや、どのようなソフトを使いたいかということにも依存するため、一概に言うことが難しいです。

例えば、トラック数が多くなりがちなオーケストラ曲などをメインに作りたい場合、メモリは32GBや64GBなどの大容量が必要になってきます。

あるいは、高速な読み込みが必要な音源ライブラリをたくさん保存したい場合、SSDのストレージ容量を多めに確保する必要があります。

各パーツのスペックの見方や選び方について、詳細は以下の各種記事にまとめているので、よろしければこちらもご参照ください。

また、筆者が大型の音源ライブラリをインストールしたときの事例を、以下の記事で紹介しています。

ストレージの容量選びの参考になるかもしれません。

使いたいソフトの動作要件を確認する

DAWやプラグインなどの各種DTM用ソフトは、動作させるためのシステム要件や、各パーツの推奨スペックを示しているので、欲しいと思っているソフトがあれば、あらかじめ公式サイトなどで確認しておくとよいでしょう。

可能な限り、推奨のスペックに対し余裕のあるパソコンを選ぶと安心ですし、追加でソフトを導入したい時なども対応できる可能性が高くなります。

デスクトップかノートか

デスクトップパソコンでもノートパソコンでもDTMを行うことは可能ですが、メリットとデメリットを知ったうえで、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

以下に、それぞれのメリットとデメリット、どういう人に向いているかを簡単にまとめました。

項目デスクトップノート
メリット・パーツの拡張性が高い
・ノートと比べコスパが高い
・持ち運びが容易
・場所を取らない
デメリット・基本的に持ち運べない
・場所をとる
・パーツの拡張性が低い
・デスクトップと比べコスパが低い
向いている人作業環境が固定でも問題ない人自宅以外の環境でも作業する人
デスクトップパソコンとノートパソコンのメリット・デメリット

その他の観点

上記で説明した以外に、以下に示す観点についても考慮するとよいでしょう。

静音性

パソコンが高負荷の処理を行っているとき、ファンが激しく回転してうるさい、という経験をしたことのある人は多いのではないでしょうか。

そのような動作音を極力抑えられるよう、「静音性」に力を入れたパソコンも存在します。

特にDTMは音楽制作であるため、作業中にノイズが気にならないように、静音性の高いパソコンを選ぶことが望ましいです。

拡張性

パーツの拡張性を求めるのであれば、デスクトップパソコンのほうが適しています。

メモリやストレージのスロット空きがあることで、後々容量不足を感じた時に、増設によって容量を増やすことができます。

これらの空きスロットの情報(最大どこまで増設可能かという情報)もよく確認することをおすすめします。

また、将来的にグラフィックボードを搭載することに興味がある方は、どのくらいのサイズのグラフィックボードを搭載できるのかという点も確認するとよいでしょう。

冷却性能・排熱効率

長時間の作業や高負荷を与える作業によって、パソコンの内部のパーツは発熱して温度が上昇していきます。

それらのパーツを冷却するために、ファンが回ったり、水冷システムが動作したりします。

また、パソコンの本体が排熱効率の良い構造であれば、発生した熱を逃がしやすくなります。

これらの冷却性能排熱効率の良いパソコンを選ぶことで、パソコン内部のパーツを熱のダメージから守り、パソコンの寿命を延ばすことにつながります。

サイズ

作業スペースに合ったサイズのパソコンを選びましょう。

特にデスクトップパソコンは置き場所が問題になってきます。

「ミドルタワー」と呼ばれるサイズ以上のデスクトップパソコンは、机の下に置くことが多いようです。

筆者も、机の下に置くスタイルでデスクトップパソコンを使っています。

メーカーのサポート体制

パソコンの購入後に何かトラブルがあった場合、サポートがしっかりしているメーカーだと安心です。

特にパソコンにあまり詳しくない方には、トラブルが起き次第すぐに対応してくれるメーカーの製品を選ぶことをおすすめします。

購入前にいろいろとアドバイスしてくれるようなメーカーも頼りになりますね。

パソコンの検討・購入にあたり

お店の人に相談してみる

パソコン選びにあたり、パソコンの販売店に足を運び、店員さんにアドバイスをもらうというのも良い方法です。

例えば以下のメーカーは実店舗を持っていて、かつパソコン初心者の方にもおすすめできるメーカーです。

筆者も実際に上記のお店に相談しに行きました。

スペックなどの選び方について詳しく説明してもらったり、見積もりを出してもらったりしました。

最終的には別のメーカーで購入したのですが、対応してくださった店員さん達にはとても感謝しています。

BTOパソコンもおすすめ

BTOパソコンとは

BTO(Built to Order)とは、注文に応じてパーツを組み立てる方式のことです。

BTOパソコン」というと、パーツの種類やオプションを自由に選んで購入できるパソコンを指します。

カスタマイズの範囲は無制限というわけではなく、各メーカーによりある程度選択肢が決まっているものの、通常の購入方法よりもかなり自由なカスタマイズが可能です。

主にゲーミングパソコンを買う人が良く利用する購入方法ですが、DTMをする人もこの方法で購入することが多いです

BTOパソコンを購入する際によく登場するオプションについては、以下の記事にまとめています。

DTMにBTOパソコンがおすすめな理由

DTMに必要なパソコンのスペックは人それぞれではあるものの、全体的にハイスペックなパソコンが必要となる場合が多いです

BTOパソコンは、自分の必要なスペックに合わせて自由度の高いカスタマイズが可能であり、必要なところにだけコストをかける、という買い方ができます。

そのため、DTMに必要なハイスペックなパソコンを、比較的お得に買うことができます。

関連アイテムもチェック

パソコン本体以外に必要かもしれない関連アイテムについて、以下の記事にまとめています。

よろしければこちらもご参照ください。

購入後にやること

長く安全に使うための対策

購入したパソコンを長く安全に使うために気を付けることを、以下の記事にまとめています。

よろしければこちらもご参照ください。

データ引越し

前のパソコンで使用していたソフトファイルを新しいパソコンでも使用できるよう、データ引越し(移行)の作業も必要です。

データ引越しの際に確認したいポイントについて、以下の記事にまとめています。

よろしければこちらもご参照ください。

まとめ

パソコンはとても大きな買い物ですので、この記事を参考に、ぜひじっくりと検討していただければと思います。

快適なDTMライフのために、素晴らしいパソコンに出会えることを願っています。

この記事が参考になれば幸いです。

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